決心の瞬間 は突然訪れました。何度限界だと思ったことでしょう。もう耐えられないと思いつつ、 決心をつけるための「何か」を求めていました。壊れていた私は最悪の形でその「何か」を呼び寄せます。そしてその 瞬間 は、スッと私の上にまさに「舞い降りた」という感じでやってきました。
離婚を決意するまで
決心の瞬間
その日私は夢遊病者さながらに、いつも以上にぼんやりしていました。
無意識のまま受話器をとりあげ、愛人の会社へ電話をしたのです。
電話に出た愛人の第一声は
「離婚の話は進んでいますか?」
でした。
元夫は、愛人には離婚の話を進めていると言っているのでしょうね。
でもこちらでは相変わらず離婚の話にはなっていません。
何と言い返したかあまりよく覚えていませんが、妻は私であること、そして私達が離婚しない以上、あなたは元夫の妻にはなれないこと、 そして私には離婚の意思は無く、あなたには妻になれる可能性は無いのだということを言ったような気がします。
私は、自分でも人格が破綻しつつあることに気が付いていました。
愛人は私にあんな言葉を投げつける以上、少なくとも前向きであることは間違いありません。
ある点においては立派だと思ったことを覚えています。
正しいかどうかはさておき、私も負けていられないとその時思いました。
愛人にではありませんよ、自分の人生にです。
こんな日々を過ごすのは、もううんざりでした。
壊れつつある私は、最悪のかたちで行動を起こしました。
運命のその日、私はまたしても愛人の会社に電話をします。
その時点でも元夫を想ってしまった私は、思わず偽名を使ってしまいました。
「うちの主人と不倫をしている○○さんをお願いします。」とハッキリ告げ、不在とのことに彼女の上司を呼び出しました。
私は彼女の上司に向かい「そちらの会社は大変そうですね。若い女性社員の体を使わないと仕事がとれないなんて。成績が上げられないんじゃ管理職としての手腕が問われますもんね。」というようなことを言い放ちました。
事実を確認して折り返し電話するという彼に、どうせ掛っては来ないのを承知で番号を告げ、時折訪れる神社へお参りに行きました。
「どうか決心がつきますように。どうかこれ以上この日々が続きませんように。」とお詣りして帰り、元夫の帰りを待ちます。
何がキッカケでこの話になったかは覚えていないのですが、気が付くと罵声を浴びていました。
言われた言葉の数々は思い出せなかったのですが、後に弁護士の先生に提出した書類に書いてありました。
元夫は私にこう言っていました。
「今の物件は俺の名義なんだから出て行くのはお前だっ、明日朝一番に新居を見つけて明日中に出て行け!」
「俺が車を貰うかわりに通帳はくれてやるっ! 車の方が価値が高いだろうから、残債払ってやればそれで気が済むだろう!」
「出るとこ出てやろうじゃないかっ!こんなところで話してたって何の解決にもなりゃしねーよ!」
「訴えりゃいだろうがっ!まぁ俺が負けるんだろうけれどなっ。そうして俺を気の済むまでボロボロにすりゃあ気が済むんだろう!」
「ごろごろしてるから直るものも直らないんだよ!」
「例えお前の職場がお前の休職を許そうが、俺は許さないからな。社会人として組織に属して給料もらっている以上、俺は休職しているお前を絶対に許さないからな!」
霧が晴れるように、ぼんやりとした視界は次第にハッキリとしだし、元夫の声もきちんと聞こえます。
ああ、決心がつくってこういうことなんだと、すごく自然に、私は離婚したいし離婚すべきなんだと思えました。
私は携帯を手に寝室へ行き、父に電話をしました。
離婚をする決心がついたこと、暴力は振るわれていないので心配は要らないけど、もう一時も元夫と同じ屋根の下には居られないし、同じ空気もすいたくない、だから迎えに来て欲しいと言いました。
終わった、そう思いました。
心も体もあまりにも辛過ぎて、生きているのか死んでしまったのかも分からないような毎日でした。
終わった…そして私は生き残ったと思いました。
実は本当の戦いはこれからで、この後の方が時間的には長くかかったのですが、それは後の話です。
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